遅ればせながら・・新年おめでとうございます

令和2年、西暦2020年という、数字が「2続き」の年を迎えました。

皆さまにはよいお正月を過ごされたことと存じます。

私達も忙しい年末から、穏やかで楽しくお正月を過ごしました。

まずは、新年前のどっさり降った雪景色からご紹介します。

最初は、北側の愛宕の森です。

こちらは、いつもの小路。あまり降りすぎて、様子が変わってしまいました。



朝、坂道をまず雪かきします。お掃除よりも、雪かきの方が優先、降りしきる雪の中、この日は三度も行いました。和尚様も勿論、参加されます。



           足元を照らす灯籠にもこんなに積もりました。



     シマエナガちゃんの眼みたいな、ローズヒップにも、雪がこんもり。

     雪はものみな包みこみ、可愛く仕立てたりもします。



きれいな朝焼け。夕方も、雪空に紅が映って、本当に美しいんです。



30日には餅つきをしました。恒例の餅つきには、やったことのない男性も縁起かつぎでなんとかつくのです。それがへっぴり腰で、なんともおかしい。笑いに包まれた餅つきです。女性陣は割烹着で「あいどり」。(お餅をつく隙間に、水をつけた手で餅をひっくり返したり、叩いたりする)

ついたお餅は、まず鏡餅にします。2回目は、皆でつきたてほやほやを食べるのです。

胡桃・小豆・きなこ・砂糖醤油・大根おろし・納豆などの数々の味でたっぷり楽しみました。胡桃も拾って、ほじって、擦って、練ったとても美味しいものですよ。小豆は畑で採れたもの。


31日には、午前中愛宕神社(里の北側)の参道の雪かきをしました。恒例のもので、この時期雪が降ってしまうことが殆どなので、歩きやすいよう階段から境内まで行います。今年は結構量が多かったものの、8名できれいにいたしました。


また夜11時半より歳末坐禅を行いました。こちらももう30年続いています。

30分を2回、一時間坐ります。間にはほんの少しだけ足を崩せる時間がありますが、人によっては椅子に座ってもいいことになっています。

坐っている間に12時となり、近くのお寺の除夜の鐘が鳴り、静かな中、とても深く落ち着いた気持ちになりました。



こちらはお節を作る女性。伊達巻も皆、手作りです。

お節には、伊達巻・卵焼き・金柑の甘煮・生酢・きんとん・結び昆布・里芋の煮もの、煎り銀杏など手作りのほか、蒲鉾結・結びんにゃく・数の子他が詰められ、別皿の焼き豚、しめ鯖のぬたなどが食卓に並びました。


尼僧さんたちが、丁寧にお重にお節を詰めます。


そして、いよいよお正月です。

午前10時から、30分坐禅をします。その後、本堂にて読経。

和尚様のお話を頂き、今年は「憂える」ことを忘れない、といった内容でした。ここでは詳しいことは割愛します。


12時より、正月膳につきます。内外合わせて11名が参加しました。

お雑煮は、昆布とカツオだしに薄口醤油で味を調えた汁に、岡山の丸餅、大根と京都の真っ赤な人参、愛媛のブリの切り身が入りました。上にはセリと少しのイクラが乗って。

とても美味しかったです。

誰かがつまんで空間がありますが・・一つはこんな感じ。

最初は、お屠蘇(銘酒『鷲の尾』製造)で乾杯。

いつも使わない、素敵なお皿や酒器が華やかに食卓に並び、嬉しいお正月膳です。


そして、一年のなかでこの後から4日まで、無礼講。

1月2日だけ、今年の心訓となる文字を僧侶の皆さん他が書かれる書初めがあります。

その他は、いつ起きても、寝てもいい。食べても食べなくてもいいし、お掃除も作務もありません。

勿論、する人はしますが・・。

という訳で、楽しいお休みは今日でお終い。


明日、3ヵ月の托鉢へ出る尼僧さんは準備をされ、私たちもいささか適当になった朝起きのため、少しばかり気持ちを整えます。


全国から来た食材で美味しくいただいたお正月膳を頂いた私たち。皆さんのお気持ちに感謝しながら風邪をひかないよう、気を引き締めて明日からまた日常をやりたいと存じます。


各地にはまだ被災された皆様が、元に戻らないまま暮らしておられることでしょう。

皆さまの安心できる日が早く来ることを祈って、僧侶もまた托鉢・作務・坐禅に励みます。

そして、皆さまにおきましては、どうぞ、お健やかで無事な一年になりますように。

今年もよろしくお願いいたします。

                                    合掌

パパラギの里

ここは東北の町はずれ。 老若男女が共生する、学びの里です。 悩みのある方、 立ち止まって自分を見つめたい方、 坐禅などを通して心を鎮めたい方に いつでも門が開かれております。 緑に囲まれた里の 日常をお届けしていきます。

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